映像の中の対話は再構成した劇です
対局の二人は、たいてい時代も国も違います。映像の中の対話は、二人が残した文章と言葉をもとに再構成した劇です。ほとんどは会ったことがなく、第1局のヘーゲルとショーペンハウアーのように実際に顔を合わせた記録があれば、その記録の範囲だけを使います。
架空なのは、二人が向かい合って座る舞台と台詞の口調、そして台本全文に明記した架空の人物・架空の例です。人物が語る内容は、その人が残した文章と言葉、またはその人に関する記録から取ります。伝わる話に基づく台詞は台本全文に明記し、台詞ごとに、どの本・手紙・講義から来たのかを記しています。
台本全文では、人物の台詞に「再構成」の表示が付いています。
映像一本が通る五つの関門
- 原典から確かめます。 話に使う逸話ごとに、原典があるか、記録なのか伝わってきた話なのかをまず見ます。出典が見つからない逸話は使いません。
- 台本を二度、互いに独立して検証します。 文ごとに日付・数字・引用・因果を抜き出して信頼できる資料二つ以上と照らし合わせ、引用は原典の原文と突き合わせます。台本を書いた側とは別の検証担当が、独立して検証します。
- 直した文はもう一度見ます。 直した文が新しい誤りを生んでいないか、変わった行だけを改めて検証します。
- 画面に出る文字を照合します。 字幕、画面のカードと表示、英語字幕、概要欄、タイトルまで、それまでの検証を知らない新しい検証担当が最初から見直します。
- 公開する文章を照合します。 YouTubeに載せる概要欄・タイトル・固定コメントが、検証を通った文章と一字も違わないかを最後に確かめます。
誇張、但し書きの抜けた言葉、誤って付いた表示も誤りとみなします。一つでも残っていれば、次の関門には進みません。
表示の意味
- 記録 — 当時の文献・公文書・論文で確認されたもの
- 要旨 — 原文を縮めて訳したもの
- 伝承 — 伝わってきた話。実際にあった出来事かどうかは確認されていません
- 再構成 — 記録をもとにつくった場面と台詞
- 解釈 — 学者・研究チームの見解、または進行役の解釈(「解釈 · 進行役」と表示)
- 論争中 — まだ結論が出ていないもの
- 私見 — 進行役の意見。映像では「ここまでが事実と(学者たちの)解釈だったとすれば、ここからは私見です」という言葉で区切ります
画面左上の ① 事実 · ② 解釈 · ③ 私見 は、いま聞いている話がどの層にあるのかを示しています。回ごとに使う表示は、その回の台本全文の冒頭にあわせて記しています。
誤りを見つけたら
映像のコメントでお知らせください。確認できれば、概要欄の一番上に「訂正します」と記し、固定コメントでもお知らせします。
